2014年3月7日金曜日

『芸術とは何か 千住博が答える147の質問』──オール・アバウト千住博

芸術とは何か 千住博が答える147の質問』(千住博著、祥伝社新書、2014年3月刊)

 Q&Aの形を借りてはいるが、画家志望の人も、絵画を愛する人も、知りたいのに誰も答えてくれない質問を、よくぞ集めたものである。質問者は誰とは書いてないので、あるいは、千住博その人が、考えた質問かもしれない。表題の、「芸術とは何か」という問いは、普遍的なもので、古今の芸術家、文学者、哲学者も問うている。本書は結局のところ、そういう普遍的な質問に収束しながら、「日本画の特徴は何か」「西洋画の特徴は何か」「すぐれた絵画とはどういうものか」「美大、芸大の教育で画家にならえるか」「作品の価格はどのように決まるか」「オークションはどのようなものか」「画商とのつきあいはどのようなものか」「値上がりを期待して、絵画を購入するのは邪道か」……など、具体的かつ即物的な質問にもズバリ答えている。
 Q&A形式のよい点は、余分な記述を割愛できることである。本書は新書ながら、およそ千住博の考えていることが、腹蔵なく語られている。千住博はまさに、日本画壇に挑戦し続ける、真にラディカルな(つまりは、本来の意味での「日本」の「絵」を追求し、創造しようとしている)作家であることがよくわかる。また、芸術を志す若い人の道しるべともなるだろう。


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